【勉強会議事録】令和5年度 第1回 障害者勉強会「第1部:障害者勉強会・第2部:障害者虐待防止のために」

【勉強会議事録】令和5年度 第1回 障害者勉強会「第1部:障害者勉強会・第2部:障害者虐待防止のために」

開催日時 :令和5年5月26日(金) 15:00~18:00
場  所 :るる湘南B型事業所
参加対象 :社員全員

1.はじめに(深澤社長より)
 施工部のスタッフだった榊原さんが5/23に他界された件のご報告と黙祷を行う。
 当社では、障害があるからといって就労について差別はしない。障害者の自立にしか力点を置いていない。
就労継続支援B型から、就労継続支援A型(4時間労働→6時間労働→8時間労働)と徐々にステップアップし、社会保険を頂けるようになって一般就労(るる湘南やFCCの社員)となってもらいたい。
障害者が親亡き後も、自分が自分の足で立って生きていくことを目指している。そのため、就労について甘えは許さない。ただし、自分たちができないことは「しっかり支援をしてあげましょう」というのが「合理的配慮」である。できないことはサポートしてあげて、できることを活かして自分の足で立ってもらいたい。
決して、スタッフ達のことを「お客さん」にはしないでほしい。しっかりと出てこられる人は出てきて働いてもらいたい。それでも具合悪い人は仕方がないが、元気になったら働きに出てきてもらいたい。当社は「働く場所」であるということを肝に銘じてもらいたい。そうでなかったら、スタッフ達は自立できない。

2.勉強会開催にあたって
 当社は「障害者の自立」を目指して、それを支援する会社であるということを再確認する。
 勉強会に参加されている方には、障害のある方とのかかわりが多い方、少ない方がいるが、少ない方も「自分は関係ない」ということではなく、強い関心を持って参加して頂きたい。
 今回のテーマは「障害のある方と共に働くために私たちに出来ること」であり、非常に重大な議題になっている。
 虐待防止についても、ちょっとしたことが虐待につながるということもあり、しっかり勉強して、少しでも今後の仕事に活かしていただきたい。

【第1部 障害者勉強会】
1.「障害のある方と共に働くために私たちに出来ること」
 当社の企業目的にも「福祉の向上と個性を活かせる環境を提供し、自立への支援をします。」とある。これは「障害のある方が就労の機会を通じて、自立して幸せに暮らしていける社会の実現を目指している。」ということに繋がる。そのために、「障害のある方にかかわる中で大切にしてほしいこと」を、これから視聴するDVDを見ながら考えて欲しい。
 このDVDの中で出てくる方は、一人の重度の知的障害者(自閉症)の方であるが、その方を中心に、かかわる人たちの思いや本人の心のありよう、変化などを感じ取って欲しいと思っている。こちらをしっかりと視聴して頂いたうえで、グループ討論の中で何か気づいたことなどを話し合ってほしい。

2.DVD視聴「自分らしく地域でくらす」
3.グループ討論
討論テーマ:「障害のある方と共に働くために私たちに出来ること」
1グループ
何よりも、目配り・気配り・心配りをしっかりと行なうことが大切ではないかという話になった。障害のあるなしにかかわらず相手のことをよく知ること、例えば、積極的に話をすることが好きなのかそうでないのか、得意なことや苦手なこと、何に興味があるか等をしっかり把握することが大事である。そして、相手の行動を認めてあげて、必要に応じて見守っていくことも大事である。

2グループ
相手の立場に立って、相手のことをきちんと考えて行動する。相手の話を傾聴する。定期的に意見交換会を行って、改善すべきところがあれば改善する方法を話し合う。

3グループ
私たちにできることとして、「可能性を信じること」と「情報共有」の2つが上がった。可能性を信じるための具体的な行動としては、自立に向けたゴールを明確に整理できるようにすること、相手の意志を尊重しながら色々なことにチャレンジしてもらうこと、小さな目標を積み上げて、目標に向けて本人に行動してもらうことが必要だという意見がでた。できないという思い込みが目標を遠ざけてしまうので、それはよくないという話になった。情報共有に関する具体的な行動としては、なかなか知る機会がないので、るるの会議に参加させて頂くことや、るるのグループホームの職員からその様子を共有してもらうことも必要だという話になった。

4グループ
この方の強みや適切なかかわり合いを考えながら、この方に合った支援やできること、やれることや適性を考えて、いろんなことにチャレンジしてもらうことが大切であると思った。そのために日ごろから、先入観を持たず、関心を持って気を使いながら、気配りや気遣いをすることが大切だと思った。また、この方のモチベーションを高めるためには、自分にはどうしたらよいか、皆それぞれの意識があることに対してどのようにやっていただくかについて、色々な意見が出ていた。

5グループ
自立についての話が多く上がった。障害があることは決して悪いことではなく、かかわることの多い人と少ない人では、できることは違うという話になった。かかわることが多い人は、より向き合って、より横にいて見守るという気持ちを大事にしていってほしいなと思った。また、かかわることが少ない人は、話すタイミングも少なくなってしまうが、話すこと一つ一つに関心を持ち、話している内容やしぐさなどから、相手の気持ちを考えてあげることが大切なことだと思った。かかわることが少なくとも関心をもつというのは大切なことである。関心を持つのと持たないとでは、相手に対する心遣いや気遣いも変わってくる。そうしたところを意識して、相手の気持ちや特性を活かして、より生活の自立に力添えできるような形にしていきたいという意見になった。

5.講師からの補足と総評
グループ討論の発表を聞いていて、DVDの視聴から「感じて欲しいこと」がそれぞれのグループから上がってくれたのかなというふうに感じている。今回の勉強会を行った意味を噛みしめるとともに、今回の勉強会を決して無駄にせず、明日から活かして欲しい。障害のあるスタッフだけでなく、社員同士でもこうしたことは大切かと思う。「協働」、すなわち、「ともにお互いを知りながらよりよい仕事をしていくこと」に繋がっていくと思う。それにより一層、この会社がいいものになっていくように思う。

【第2部 障害者虐待防止のために】
1. 虐待防止委員長より
 虐待防止のところは、事業所としても重要なところとなってくる。虐待防止委員会は事業所としても設置しなければいけないこととなっている。
 自分たちが虐待だと思っていなくても、相手から虐待だと捉えられたら、虐待に当たる。日々の支援の中で、自分のかかわりが虐待に当てはまっていないか確認する上でも今回実施する「不適切チェックシート」は大変勉強になる。
 障害者とともに働いていくためのかかわり方の中で、これで本当に合っているのか?あるいは、自分のかかわり方で問題はないのか?少し指摘されたことが「罵声を浴びせられた」などの「虐待」に繋がってくることもある。その意味で、かかわり方という点で「虐待」というところをしっかりと理解していただき、日々の業務の中で、しっかり行っていただけるように学んでいただきたい。

2.不適切チェックシート記入
「不適切チェックシート」の説明を行い、日々のかかわりを振り返りながら「不適切チェックシート」を記入してもらい回収した。

3.不適切チェックシートから見えるもの
 「不適切チェックシート」はグループホームの中でも6か月に1回くらいは「セルフチェック」として実施している。これもPDCAに当てはまる。このチェックによって「できていない。何やっているのか。」と個人を呼び出したりするものではない。皆で考えていくものである。
 チェックリストにより取り組みが進んでいないような事項や、改善する必要のある事項の原因や課題が出てくる。その次に、解決改善に向けての必要な対応や工夫をしていく。そして、その時点での対応が困難である理由を考えていく。その次に解決改善に向けて必要な対応や工夫の具体的な進め方や計画を考えていく。そして、目標とする期間を決める。計画・改善・上長の評価、さらに取り組みを必要とする課題の整理を行い、再びチェックリストに戻る。
 グループホームでは、業務に入る前に世話人の方にセルフチェックをしてもらっている。それを踏まえて、毎月の世話人会で虐待防止の研修をしている。前回の世話人会では、「自己決定の支援」についての話をした。これは厚生労働省の指針でも大事にしているところである。ただし、この決定を間違えて受け取ってしまうことに注意しなければならない。例えば、4時に布団を敷いて寝ることは正しいことではない。決定して意思があったからといって、それがイコールとは限らない。その辺りをしっかりとコミュニケーションをとって支援していくことが必要となる。
 最後に「不適切チェックシート」の項目について、一つ一つ確認した。

4.社長より総評(深澤社長より)
 報告・共有・情報の開示が必要だという点が非常にいいなと思った。
 グループホームはグループホームのことしか知らず清掃のことを知らなかったり、あるいは、施工部は営業のことを知らなかったりなど、他部署のことは分かっていなかったりもする。なので、「相手のことを知ること」が大切なのではないかと考えた。
 先日、「人って変わらないところは変わらないよね。」って話をしたが、確かにそうだと思った。若い人については、経験を積んですごく変わることもある。今まで経験したことのない経験をたくさん積み、新しい情報がどんどん入ってくるので変わってくれる。しかし、ある程度年齢がいくと、自分の価値観が凝り固まってくるので変わることは難しくなる。その結果、社風がおかしくなってしまうので、その辺りはシビアに考えていかなければならないと思っている。
 反面、障害者の人たちについては、私たちと違ってもっと振れ幅が大きいと思う。だから、「できること」と「できないこと」が非常にはっきりしている。そのため、「できないこと」は私たちが手助けをしてあげることが必要であり、この点は「合理的配慮」に当たる。「できること」を活かしていくのが就労支援であり、そこを目指していく必要があると思う。
 冒頭でも伝えた通り、「当社は(利用者を)お客様にしてはだめですよ。」といったのはそういうこともある。当社は「居場所」ではない。当社は、「しっかりと自立できるためにも、苦手なことは合理的配慮して、得意なことを活かして、世の中の役に立ってもらう。」、「人間としての尊重をしましょう。」という会社である。その点を間違えないようにしてもらいたい。

5.閉会
本日学んだことや注意事項や発表があった内容を大事にしてほしい。今後の業務に活かしていけるようによろしくお願いいたします。

以上


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