居場所を見つけるとは?
2019-08-07
昨年、NHKで「つながり孤独」という造語が紹介されておりました。
SNSの普及する中で多くの人とつながっているのに、そこは本音を打ち明ける場ではなく
他者には自分のかっこよい表面のみを見せているだけかもしれず…。
知り合いのキラキラした日常がSNSでアップされ、それを気軽に知ることになり、自分と比べては落ち込んだり、劣等感や焦りを感じてしまう。
ネガティブな情報は封印され、個々の内面に溜まっていってしまいがちなのだそうです。
一体安心できる居場所はどこに求めればいいのでしょうか?。
グループホームの話になってしまいますが、世話人室で顔を合わせることでお互いのことを知り、徐々に打ち解けていくホームと、
今これから人間関係を作る過程にあるホームがあります。
もちろん人との距離の取り方は簡単ではありません。
相手に近づきすぎて、思わぬやけどをしたり、余計な煩わしさを抱え込んでしまうことがある事も事実です。
しかしながら、お互いにまだまだよく理解しあえていないうちから些細なことでいがみ合い、修復できないままで暮らすのは最も残念な事です。
実際、人間関係の良好なホーム内では入居者さん同士の情緒が安定しています。
絆と言うと大げさですが、ホームで築いた人間関係から安心感を得て社会性を開花させ、自立をしていく方向へ自ら歩みだしていく方も少なからずおられるのです。
るるのグループホームは各部屋が完全個室で、四六時中集団行動という事はなく、自室に戻れば個々の世界を大切に暮らすことが可能です。
世話人室でのひと時の食事タイムを共有することにより、他者の立場を尊重しつつ、自分を大切にし、時には些細な誤解や行き違いが生じたとしても
それを一つ一つ乗り越えて他人と自分の距離はどうとっていくべきかその人なりに学習していく場にしていくこともできるのではないかと期待します。
安心できる場所は、歩み寄る互いの努力によって案外近くに見つかるかも知れません。そんなことを願うような気持でいる昨今です。